「Mariage −骨董から現代アート−」展
今回から展覧会レポを書きます。書いて残しておかないと忘れちゃうから。
ということで特に印象的だったやつに絞って書いていきます。
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マンゴ・トムソン 『November 14, 2016 (The End is Near )』
VERDY(ヴェルディ) 『VICK』
この2つは、アートビジネスの真髄って感じがした。解説を聞くと桶田さんが「ぜひここで写真を撮ってほしい」とおっしゃっていた。これって結構すごいと思う。まず美術展の中にこんなに露骨にフォトスポットを作るんだということ。そしてこの場合、もはやこの2作品は「キャラクター」と「鏡」としての要素のみを期待されてここに配置されていると思った。まずは写真撮る用のキャラクターおこうか、あと、鏡ほしいからあの作品持ってくるか、みたいな。これがいいのか悪いのかはわかんないけど、間違いなく言えるのは作品を山ほど持っている人間にしかこれはできないということ。すごい。
Mr. 『かりん ー 甘酸っぱい思い出』
こういう日本的なフィギュア作品を間近で見ると、あらためてデフォルメ具合に驚く。平面では当たり前に受け取っていたものが立体になると、こうも違和感があるのか。最近日本的な未熟を愛でる文化についても考えてたから、いろいろ思うところはあったな。
ジェニファー・ロックリン 『Viva Las Vegas』
理由はあんまりないけどなんかいい。緩すぎず固すぎず、絶妙な魅力がある気がする。
TIDE 『COMPO:L』
ペインティングの方はすごくレイヤーを感じさせるもので、そこから猫は立体として飛び出てきている。なんかちょっとだけ三次元に侵入してきてる感じがいい。全部が立体でレイヤーだったらあんまりだったと思う。猫が膝抱えてるのもいい。
ラッシード・ジョンソン 『I've Known Rivers』
美術館とかで常々、下手な作品を置くよりも鏡を置いた方がみんな見るんじゃないかと思ってたんだけど、これは鏡をバキバキに割っててよかった。鏡ってやっぱり割っちゃダメな感じあるじゃないですか。大抵きれいに使いがちなんだけど、こんな風に汚れてても魅力あるよね。
名和晃平 『PixCell-Deer#48』
名和さんの作品は商業施設にあるイメージでちゃんと見てなかったんだけど、間近で見ると中に剥製入ってて驚いた。一見したときの煌びやかさと垣間見えるグロテスクさ。だけど剥製の目は見えないからグロテスクすぎることはない。目隠しでマイルドにするのって動物にも当てはまるのかなって思った。というか、街中に名和さんのオブジェいっぱいあるけど、あの中にリアルな鹿がいるかもって考えたらめちゃくちゃ怖いな。
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骨董から現代アートって書いてあるのに全然骨董のこと書いてない。なんせ骨董分からないからな。展覧会の後半が八月から始まるらしいから、また見に行きたい。